「神のかたち」で生きる霊性入門 2月ー「神のかたち」との距離感ー課題はどこに

いのちのことば社『 月刊 百万人の福音 BIBLE&LIFE 』にて2023年1月から1年間連載を担当しております。

連載タイトルは、「神のかたち」で生きる霊性入門
いのちのことば社様から許可をいただきまして掲載いたします。

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※掲載された記事については、PDFの記事を御覧ください。下記は編集前の原文です。紙面の都合上省略された文章が原文には含まれています。編集者の方の尽力によって読みやすくなった文章、また原文のままの文章もどちらも、楽しんで頂けるかと思い、両方を残してあります。


「神のかたち」との距離感ー課題はどこに

前回「神のかたち」についてお話をしました。今日はこれを読んでいる皆さんの生活のなかで、どのようなところに「神のかたち」が必要か、一緒に考えてみましょう。

実体的解釈ー人間性の問題

実体的解釈は、人間性の問題です。私たちがイエス・キリストの人格に似ているかということです。あなたを取り囲む人たちが、私たちの生き方や考え方に触れることで、イエス・キリストを感じるかどうか、次の質問を考えてみて下さい。

  • 繰り返し起きている人間関係のトラブルはありませんか。何が問題でしょうか。
  • あなたの生活に漏れ出している感情はありませんか?何が起きていますか?
    例:怒り、悲しみ、恐れ、苛立ち、嫌悪、恥...
  • あなたの問題は、どのような未来へあなたを連れて行くと思いますか。
  • あなたのどのような人間性がキリストに似せられていく必要があると思いますか?どうなりたいですか?
  • 聖霊によって、あなたが変えられたら、どのような祝福があなたの人生と周りの人に届けられると思いますか?

機能的解釈ー関係性の問題

関係性についての問題は非常に重要ですが、気が付きにくい分野です。

「神のかたち」が関係性の中に形作られるというのは、私たちと関わりのある人、モノ、社会との関係性を、神さまが見て「いいね」と言われるかどうかです。

友人、家族との関わり方、夫・妻、子供、親族との関係、仕事、お金、異性、食べ物、インターネット、ゲーム、SNSなどの依存性の高いもの。地域、学校、教会との関わりも入ります。関係性全てに関わります。

対象が良い、当然であるとされているものほど、実は健全な関係であるかどうかをよく考える必要があります。

例えば仕事、子供、配偶者、家族、教会、神(宗教)。これらの対象に、時間、精神力、犠牲を投じることを疑問視することはあまりないでしょう。疑問視すること自体に罪悪感が生じるかも知れません。

その重要性に変わりはありません。問題はその関わり方が、「神のかたち」の全体性を反映しているかどうかです。

仕事によって、家族との関係、社会とのつながり、神や教会との関係、自分自身の心や健康が損なわれている場合、仕事は私たちの生活の中にある「神のかたち」の全体性を損なっています。私たちの生き方はいびつな形になっており、仕事は他の関係性を犠牲にしています。

先の文章の「仕事」をあなた自身がバランスの問題を抱えている単語に置き換えてみて下さい。

教会、神、宗教はどうでしょうか。これらは残念なことに、不健全に用いられる時、考える力を麻痺させ、人をコントロールします。かねてより社会問題になっているカルト宗教は、神が創造した人としてのあり方、全体性を無視した結果生じているものです。

私たちの働き場は宗教活動に限定されません。家族も、友人も、キリストを知らない人たちとの関係も、天の主人から預かっている資産です。自分自身の精神力、時間、身体も神から預けられているものです。

預けられている資産の全体が元気で健康であるように、お世話することが、管理人としての役目です。どれか一つの関係性のために、他が著しく影響を被る場合、神の資産は目減りしています。

私たちは神の愛を運ぶ船であり、家族や友人、キリストを知らない人たちも私たちを必要としています。神への愛は、周りの人、自分自身にも適切に配分される必要があります。

神のかたちを形成することが必要な関係性について、次の質問を考えてみて下さい。

・関係性を見直す必要がある対象には、どのようなものがありますか。

・どのような考えが変化を留める理由となっていますか。その考えについて、神はどのように言われるでしょう。

・どのように改善させれば、神さまは「いいね」と言われるでしょうか。

・あなたの行動の動機が何か考えて下さい。愛以外の場合は、動機を愛とするためにはどのように考え方、関わり方を変えることができるか、考えてみましょう。

関係的解釈ー神との関係

神があなたとのつながりを、何よりも大切に思っている、ということを想像したことがありますか。イエス・キリストの大きな犠牲は、私たちを神との関係に招き入れるためでした。それくらい、私たちの存在は神にとって慕わしいものです。

神は私達の声を聞き、笑顔を見てほっとし、涙を流すときは、それを拭うために、私たちのそばにいたいと思っています。

神とのつながりは、先程の実体的解釈、機能的解釈の故郷のようなものです。私たちの霊的修練は厳しさだけではなく、神との慕わしさを理解する温もりが必要です。主イエス・キリストとの繋がりを深めることにより、神のいのちが私たちの人格、関係性の中に流れ出ていきます。

  • 神を近く感じますか、遠く感じますか
  • 遠く感じる方、どのような理由がありますか
  • 神の子供としてあなたは何歳だと思いますか
  • 神とより親しくなるため、関係性において成長するため、どのように取り組みますか

今回は、自分自身の課題がどこにあるのか一緒に考えました。次回は、自分自身の行きたい方向について、心の声を理解することに、取り組んでみましょう。


※出版権の関係により、無断で不特定多数の方に配布しないようお願い申し上げます。引用の際には出典、『百万人の福音 Bible & Life』いのちのことば社※月号、を明記下さい。